禁欲学園

「オナ禁」を「学び」に

禁欲財団法人オナ禁学園 第2話(4)

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オナマルとツバサが勝負を始めて一時間後、、

 

「はぁ、はぁ、はぁ、、」

 

お互いの吐息が聞こえる。

 

モコみちは驚いていた。色々な戦いをした。筋トレ対決、禁欲哲学のテスト対決、50M走など、、、

だが、どの勝負も互角ではないか!

 

オナマルというやつ、この学園のNo.2であるツバサど同等というのか、、、

 

「モコさん、次はどんな勝負するんすか?ボク、まだまだ大丈夫っすよ!」 

「オナマル、お前相当鍛えただろう。並のやつがこの勝負をこなせるわけがない。まさか、寸留高校にいた時から自主的にオナ禁をしていたのか?」

「もちろんっす!ボク、オナ禁してなきゃここに来ていないっすよ!」

「なるほど、だから適正Aだったのか、、、」

モコみちは妙に納得した。

 

「オナマル、お前なかなかやるじゃないか。まさか、3回戦っても勝敗が決まらないとはな、、、」

ツバサはさらに続けた。

「だが、オナ禁してるだけじゃダメってことを、次の戦いで教えてやるぜ、、モコみち、次の勝負は俺に決めさせてくれ。」

「ツバサ、あまり熱くなるなよ、、オナマル、お前が良ければ、次はツバサの提案した戦いにする。どうだ?」

「大丈夫っすよ」

「分かった。じゃあ俺が決める。次の戦いは、腕相撲だ!!」

 

ツバサとオナマルは机に肘を置き、お互いの腕を掴んだ。

「それじゃ、俺がコインを投げる。このコインが地面についたらスタートだ。フライングしたらもう一回だ。」

モコみちは2人が完全に止まったのを確認すると、コインを投げた。

 

コインが地面につき、音を立てる。

 

それと同時に、2人の時が動き出す。

 

2人の腕は互いの力で押しあい、ほとんど動かなかった。

「やっぱりな、普通に戦っても互角だな。」

「ボクもちゃんと鍛えてきました!負けませんよ!」

「力だけだったらな。」

「え?」

オナ禁は力を得るだけじゃないんだよ。」

ツバサがそれを言った時、オナマルはツバサの手が熱くなっているのを感じた。

「な、なんか熱いっす!」

「うぉぉぉぉ!!!」

ドン!!

 

ツバサが叫んだ瞬間、オナマルの腕が机に勢いよく叩きつけられた。机にはヒビが入った。

オナマルには、ツバサの手から炎のようなものに包まれているのが見えた。

 

「ツバサの勝ち!」

「な、なんすか今の、、」

 

ツバサはオナマルに向かって言った。

オナ禁は強力な力を得るだけじゃない。自らの意思によって、その力をコントロールすることによって、真価を発揮するんだ。今、俺が出した力を、禁欲道の一つ、禁欲炎道(きんよくえんどう)という。オナマル、お前を見つけろ。己の禁欲道を。」

「き、禁欲道、、知らなかったっす、、」

 

「なあツバサ、たしかにオナマルは負けた。だが、お前にここまで互角に渡り合えるやつはなかなかいない。それに、生徒会にいた方が、オナマルの行動が把握しやすい。どうだ?監視の意味も含めて、オナマルを生徒会に入れたいんだが。」

「モコみち、俺も同じようなこと考えてたぜ。オナマルは鍛えれば相当強くなる。だから、あいつに会わせて修行させた方がいい。生徒会屈指のドクターにな。」

「あいつに会わせると何されるか分からないけどな、、生徒会の戦力にならるならそうした方がいいな、、」

 

「え、なんすか?ボク、生徒会に入れるんすか?」

オナマルはきょとんとした。

モコみちは倒れているオナマルに手を差し伸べ、

「ああ。お前の力を貸してほしい。ようこそ、オナ禁学園生徒会へ。」

「嬉しいっす!頑張るっす!」

オナマルはぴょんぴょん飛び跳ねた。

「元気やん」

ツバサは呆れたように言った。

 

翌日

「モコさ〜ん!この機械なんすか?」

「おい!勝手に触るな!」

生徒会は一層賑やかになった。

モコみちとオナマルが話していると、生徒会室の隅の床から

「ガコッ」

と音がした。

すると、そこのタイルが一つ外れ、中から人が出てきた。

その人は白衣を着て、丸いメガネをかけており、くせの強い長髪をしていた。

「君が、オナマル君?」

その男は言った。

「そうっす。」

オナマルは言った。

「僕は君の教育係。2年A組の黒野クラゲ。クラゲでいいよ。よろしく、オナマル君。今日から僕の実験のお手伝いをしてもらうよ。頑張ろうね。」

「よ、よろしくっす、、、」

オナマルには実験のお手伝いが何を指しているか分からなかった。しかし、とても嫌な予感がしていた。

 

第2話「謎の転校生」終わり。

 

亀太郎

禁欲財団法人オナ禁学園 第2話(3)

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「モテるとかじゃねーよ。お前みたいな見るからに弱そうなやつはこの学園じゃやっていけねーってことだよ。分かったらさっさとオナニーしろ。」

「学園に必要なのは頭っすよ。クレバーなボクなら、余裕っす!適正もAでしたよ〜」

モコみちには、そう言い争う2人の間にだんだん強くなりつつある稲妻を見た。このままでは暴力沙汰にもなりかねない。生徒会室でそんなことが起きたら、オナ禁学園始まって以来の不祥事であろう。ここはなんとか、生徒会長である俺が治めなければならない、と思った。

そこでモコみちは、

「分かったよオナマル。生徒会に入るっていう話、考えてやる。」 

と言った。

オナマルは、

「ええ!本当ですか!嬉しいっす!!」

と喜んだ。

しかし、モコみちは続けて、

「ただし、今から行う勝負で勝ったらだ!」

と言った。

モコみちは考えたんだった。とりあえず私闘は避けたい。だが無条件で生徒会に入れるのも危険だ。そこで、勝負をさせて、負ければ生徒会は諦めてくれるだろう。と

「やっぱり、ただではいかないんすね、、」

オナマルをこの展開をある程度予想していたようだった。

「いいっすよ!モコさんと戦うのはちょっと怖いっすけど」オナマルは言った。

「いや、俺じゃない」モコみちはさらに続けた。

「オナマル。お前が戦うのは、そこにいる、錦ツバサだ。」モコみちはツバサを指した。

 

「なんで俺なの!?」

ツバサは言った。

 

続く

 

亀太郎

 

 

 

 

 

 

 

禁欲財団法人オナ学園 第2話(2)

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「ボク、スパイじゃないんで!」

オナマルはそう言って、自分がなぜここに来たかについて話し始めた。

 

「ボク、幼い頃からずっと会社の後継になるように教育されてきたんす。ずっとAV業界についての知識を叩きこまれて、、、最初はボクもそのつもりでいたんす、、、けど、中学生の頃あたりからずっと、ボクはAVを作るために生まれてきたのか?って思うようになったんす。父上はAVを作ることを、人の夢の世界に誘う仕事だって、誇らしく語るんす。けど、ボクにとってはそれは共感できなくて、、、AVを作るっていうのは、人を現実から遠ざけることなんじゃないかって思うようになったんす。なんか、AVのせいで、人は本当に自分のしたいことができなくなっているんじゃないかって。AV見てオナニーしなければ本当の自分になれる人がたくさんいるんじゃないかな、、って。だからボク、家を飛び出してきました。家出っす。高校も辞めてきました。オナ禁学園の存在も知っていました。オナ禁学園が、実質タダで入れて、ボクみたいな家出者でも通えるのも知っていました。だから、ボクの考えていることが本当に正しいのか、この学園で見極めようと思ったんす。AV業界の世界とオナ禁の世界、どっちも経験して、自分の将来を決めようと思ったんす!」

 

それを聞いたモコみちは、なるほど、理由はすごく立派だ。こいつは大物になる。と思うのと反面、こいつを信用していいのか、とも思った。なぜなら、モコみちは以前、とあるAVメーカーが禁欲財団に多額の出資をしているという噂を聞いたからだ。なぜAVメーカーが?などと考えていたが、それがもしシコリエンターテインメントだったら、、、スパイをすんなり送り込むための出資だったのかもしれない、、、

そう考えいた。

 

モコみちが考えていると、オナマルはさらに続けた。

 

「というわけで、モコさん!ボクを生徒会に入れてください!」

 

モコみちは唐突すぎてびっくりした。

 

オナ禁学園の生徒会は、選挙で選ばれる生徒会室以外は完全に生徒会長の指名制だ。指名される資格は、全ての学年のA組のものに与えられる。オナマルも一応Aだ。だから生徒会には入れる。

 

だが、、疑念は晴れない。それに、オナマルは転校1日目だ。他の生徒だって反対するだろう。とりあえず断ろう。とモコみちは思った。

 

「悪いが、もう少しこの学園になれてから・・・」

そう言いかけると、

「少なくとも、ボク、あそこに寝ている人より仕事しますよ?」

と言って、ツバサの寝ているベッドを指差した。

ツバサの意識はあったようで、すぐさま起きた。

「ああ?お前、来たばっかりか?」

オナマルを見てそう言った。さらに

「オナマルっていうんだっけ?お前、本当に男か?小動物みたいな顔してんなぁ。」

オナマルと笑顔を崩さず、

「知らないんですか?今は可愛い方がモテるんですよ?」

と言った。

モコみちには、この2人の目線の間にわずかな稲妻が見えた気がした。

 

続く

 

亀太郎

全ての禁欲者に捧ぐ

亀太郎です。

令和3年は私にとって禁欲元年になりました。

 

これからは、健康第一の時代です。

自分の命は自分で守っていきましょう。

禁欲をして、筋トレをしましょう。

 

これからは、エコロジーの時代です。

自分のエネルギーは大切に貯めておきましょう。

禁欲をして、精エネルギーを転化しましょう。

 

これからは、生産効率重視の時代です。

仕事ができる人間になりましょう。

禁欲をして、潜在能力を引き出しましょう。

 

禁欲者の皆様

次の時代を築いていくのは皆様です。

 

以上、全ての禁欲者に捧ぐ。

 

亀太郎

禁欲財団法人オナ禁学園 第2話(1)

5月

オナニストによる襲撃事件から数週間が経った。

あれから学園は、そのことをみんな忘れたかのように落ち着きを取り戻していた。

そんな春の日差しの下、いつものように生徒が校門から校舎へ入っていく。

 

生徒会長・鬼頭モコみちもいつもの朝と同じように、生徒会室へ入り、ココア味のプロテインを飲みながら、生徒会長専用のスマートフォン「オナギア」をポケットから取り出し、メールをチェックした。

「ふぅ、あれから数週間経ったが、何もないな、まぁ平和が1番だが、最後にあいつらが言っていたセリフが妙に引っかかるな、、」

そう言って、メールボックスを開いた。

すると、そこには「学長より」というタイトルのメールが一件、入っていた。

モコみちはメールの内中身を確認した。

『学長より

 生徒会長 鬼頭モコみちへ

 いつもありがとう。

 本日、一年A組に転校生が入りました。放課後、生徒会室で面談と学園紹介を行ってください。以下に転校生のデータを記します。 

 

名前 痼オナマル (しこり おなまる)

生徒番号 45101

生年月日 2029年07月21日(15歳)

適正検査結果 総合A (詳細略)

転校前所属 国立寸留(すんどめ)高校 1学年1組

転校後所属 禁欲財団法人オナ禁学園 1学年A組

生徒寮部屋番号 第3寮55番

 

よろしこ お願いします。

学長 フジイ オナマロ』 

 

フジイ オナマロというのは、この学園の学長の名前だが、モコみちですらその姿をみたことはなかった。学園講話の際も、大きなスクリーンに白く「禁」と書かれた黒い仮面をした男が映り、その男が学長からもらった手紙を読む、という形式だった。

このメールを見たモコみちは

「面倒くさいなぁ、、それにしても、この痼という名字、ナニか引っかかるな、、、」 

プロテインを飲みながら、そんなことを思っていた。

第2話「謎の転校生」

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放課後、モコみちは生徒会室で待っていた。副生徒会長の錦ツバサも、ソファで寝ていた。

しばらくすると、扉の外から、「コンコン」とノックする音が聞こえた。

「入れ」

とモコみちが指示すると、ゆっくり扉は開いた。

そこには、身長が低めで、綺麗なやや茶色の髪をして、目がぱっちりとした男がいた。

「失礼しますぅ〜 痼オナマルっす」

オナマルは軽めの口調でそう言った。

「お前が痼オナマルか。ようこそオナ禁学園へ。まあ、座れ。」

モコみちがそう言うと、オナマルはわざとらしく「よいしょ〜」と言いながら座った。

「それでは面談を始める。お前のプロフィールを見せてもらった。お前、寸留高校から来たのか?アソコは未来のAV業界を担う人材が集まるところだろう。どうしてそこを一ヶ月で辞めて、ここに来た?」

「気になるっすか?」オナマルは笑いながら言った。

「真面目に答えろ。お前、そもそも、AVメーカーのシコリエンターテインメントと何か関係があるのか?」モコみちは至ってシリアスだった。

シコリエンターテインメントグループ、、、それは、日本のAV業界をリードする超大企業である。AV専用のVRマシン「H ERO」を開発し、多くの人の精神をヴァーチャルの世界に葬った張本人でもある。モコみちはその会社の社長「痼オナジ」の名前を知っていた。モコみちは、オナマルの名字にその社長と繋がりがあると感じたのだ。

「そう!それなんすよ!ボク、シコリエンターテインメントの社長の息子なんす!だから生まれた時からずっと勉強づけで、超進学校で有名な寸留高校に入学したんす!」

「だったらどうしてそこでAVを学ばず、この学園に来た?」モコみちは聞いた。

「それには、ちゃんとした理由があるんす!あ、大丈夫っすよ!ボク、スパイじゃないんで」

オナマルは明るく、軽く、そう言った。

 

続く

 

亀太郎