禁欲学園

「オナ禁」を「学び」に

禁欲財団法人オナ禁学園 第2話(1)

5月

オナニストによる襲撃事件から数週間が経った。

あれから学園は、そのことをみんな忘れたかのように落ち着きを取り戻していた。

そんな春の日差しの下、いつものように生徒が校門から校舎へ入っていく。

 

生徒会長・鬼頭モコみちもいつもの朝と同じように、生徒会室へ入り、ココア味のプロテインを飲みながら、生徒会長専用のスマートフォン「オナギア」をポケットから取り出し、メールをチェックした。

「ふぅ、あれから数週間経ったが、何もないな、まぁ平和が1番だが、最後にあいつらが言っていたセリフが妙に引っかかるな、、」

そう言って、メールボックスを開いた。

すると、そこには「学長より」というタイトルのメールが一件、入っていた。

モコみちはメールの内中身を確認した。

『学長より

 生徒会長 鬼頭モコみちへ

 いつもありがとう。

 本日、一年A組に転校生が入りました。放課後、生徒会室で面談と学園紹介を行ってください。以下に転校生のデータを記します。 

 

名前 痼オナマル (しこり おなまる)

生徒番号 45101

生年月日 2029年07月21日(15歳)

適正検査結果 総合A (詳細略)

転校前所属 国立寸留(すんどめ)高校 1学年1組

転校後所属 禁欲財団法人オナ禁学園 1学年A組

生徒寮部屋番号 第3寮55番

 

よろしこ お願いします。

学長 フジイ オナマロ』 

 

フジイ オナマロというのは、この学園の学長の名前だが、モコみちですらその姿をみたことはなかった。学園講話の際も、大きなスクリーンに白く「禁」と書かれた黒い仮面をした男が映り、その男が学長からもらった手紙を読む、という形式だった。

このメールを見たモコみちは

「面倒くさいなぁ、、それにしても、この痼という名字、ナニか引っかかるな、、、」 

プロテインを飲みながら、そんなことを思っていた。

第2話「謎の転校生」

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放課後、モコみちは生徒会室で待っていた。副生徒会長の錦ツバサも、ソファで寝ていた。

しばらくすると、扉の外から、「コンコン」とノックする音が聞こえた。

「入れ」

とモコみちが指示すると、ゆっくり扉は開いた。

そこには、身長が低めで、綺麗なやや茶色の髪をして、目がぱっちりとした男がいた。

「失礼しますぅ〜 痼オナマルっす」

オナマルは軽めの口調でそう言った。

「お前が痼オナマルか。ようこそオナ禁学園へ。まあ、座れ。」

モコみちがそう言うと、オナマルはわざとらしく「よいしょ〜」と言いながら座った。

「それでは面談を始める。お前のプロフィールを見せてもらった。お前、寸留高校から来たのか?アソコは未来のAV業界を担う人材が集まるところだろう。どうしてそこを一ヶ月で辞めて、ここに来た?」

「気になるっすか?」オナマルは笑いながら言った。

「真面目に答えろ。お前、そもそも、AVメーカーのシコリエンターテインメントと何か関係があるのか?」モコみちは至ってシリアスだった。

シコリエンターテインメントグループ、、、それは、日本のAV業界をリードする超大企業である。AV専用のVRマシン「H ERO」を開発し、多くの人の精神をヴァーチャルの世界に葬った張本人でもある。モコみちはその会社の社長「痼オナジ」の名前を知っていた。モコみちは、オナマルの名字にその社長と繋がりがあると感じたのだ。

「そう!それなんすよ!ボク、シコリエンターテインメントの社長の息子なんす!だから生まれた時からずっと勉強づけで、超進学校で有名な寸留高校に入学したんす!」

「だったらどうしてそこでAVを学ばず、この学園に来た?」モコみちは聞いた。

「それには、ちゃんとした理由があるんす!あ、大丈夫っすよ!ボク、スパイじゃないんで」

オナマルは明るく、軽く、そう言った。

 

続く

 

亀太郎